主な研究テーマ

主な研究テーマは次の通りです.

  1. 組合せ回路のテストパターン生成法
  2. 順序回路のテストパターン生成法
  3. 組合せ回路の故障診断法
  4. 順序回路の故障診断法
  5. 論理回路のテスト容易化設計法
  6. 論理回路におけるCAD/EDAツールの設計

特に,テストパターン生成アルゴリズム,故障診断アルゴリズムに関して多くの研究成果を発表しています.

最近の研究テーマに関して

故障診断とは?

「LSI」「VLSI」などに代表されるように,技術の進歩により論理回路はますます大規模化・高集積化しています.それに伴い,回路内に何らかの欠陥が発生した場合,その原因や位置を素早く正確に特定することが不可欠になります.これが「故障診断」です.高橋研究室では,この故障診断法について研究しています.

故障モデルとは?

製造過程での配線不良などで,回路内の信号線が短絡あるいは断線して,正常時とは異なる論理値を持つようになります.このように,欠陥を論理的な振る舞いに注目してモデル化したものが「故障モデル」です.故障モデルにはブリッジ故障,オープン故障など,さまざまなものがありますが,ここでは最もシンプルな「縮退故障モデル」について紹介します.

  • 縮退故障モデル

  • ある信号線Lにおいて,Lの論理値が1か0に固定される故障を縮退故障といい,1に固定されるときを1縮退故障,0に固定されるときを0縮退故障といいます.信号線Lの1縮退故障はL/1,0縮退故障はL/0と表記します.信号線Lの論理値が1のとき,0縮退故障の故障信号は励起しますが,1縮退故障の故障信号は励起しません.また,論理値が0のとき,1縮退故障の故障信号は励起しますが,0縮退故障の故障信号は励起しません.

故障検出とは?

あるテストパターンを検査回路の外部入力に印加し,外部出力で得られた応答値が期待値と異なっていた場合,検査回路内のどこかに故障が発生していることがわかります. このように,検査回路内の故障を検出するテストパターンをフェイルテスト (fail-test) といいます. 一方,外部出力で得られた応答値が期待値と等しい場合,たとえ検査回路内に故障が存在していたとしても,故障を検出することはできません. このように,検査回路内の故障を検出しないテストパターンをパステスト (pass-test) といいます.

例として,次の回路での故障検出について考えてみましょう. この回路は,4つのNANDゲートで構成されたEXOR(排他的論理和)回路です. 信号線Cに0縮退故障が発生していることにします. テストパターンとして考えられる以下の4つの入力対で故障を検出できるかどうか調べてみましょう. 簡単のため,信号線Lの論理値をV(L)で表記します.

  1. テストパターン(A,B)=(0,0)の場合

  2. 故障が存在しない場合,V(C)=0となります. また,故障C/0が存在する場合でもV(C)=0となるため,故障を励起できません. よって,テストパターン(A,B)=(0,0)はパステストとなります.

  3. テストパターン(A,B)=(0,1)の場合

  4. (1)同様,信号線Cで故障が励起しないのでテストパターン(A,B)=(0,1)はパステストとなります.

  5. テストパターン(A,B)=(1,0)の場合

  6. 故障が存在しない場合,V(C)=1,V(L)=1となります. また,故障C/0が存在する場合,V(C)=0,V(L)=0となるため,故障信号が外部出力で観測されます. よって,テストパターン(A,B)=(0,0)はフェイルテストとなります.

  7. テストパターン(A,B)=(1,1)の場合

  8. (3)同様,信号線Cで故障が励起し,外部出力までその影響が伝播するのでテストパターン(A,B)=(1,1)はフェイルテストとなります.

故障診断では,これらの情報を用いることによって故障の位置を推定します.

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